治療案内 > いびき・睡眠時無呼吸症候群
●いびき・睡眠時無呼吸症候群はどうして起こる?
原因はさまざまありますが、メカニズムについてはほぼ同じと考えられています。
つまり空気の通り道である鼻や喉(上気道)のどこかが何らかの原因により狭められ、呼吸をした際に狭くなった部分の粘膜が振動し音が出ます。この振動が「いびき」です。
そして上気道が更に狭くなり閉じてしまうと呼吸できなくなり「無呼吸」になります。
●いびき・睡眠時無呼吸症候群になりやすい人は?なりやすい時は?
メカニズムからわかるように、上気道が狭くなりやすい人が当てはまります。例えば次のような人はなりやすいです。
またなりやすい時もメカニズムから考えて上気道の粘膜にたるみが起こりやすい時ということになります。例えば次のような時です。
●いびき・睡眠時無呼吸症候群の弊害
睡眠中に十分な酸素が取り込めないために、良質な睡眠を得られません。それにより
などがあります。またいびきの場合は同室の方の睡眠を妨げることにもなります。
●いびき・睡眠時無呼吸症候群の治療法
大きく分けると内科的、外科的、歯科的に分かれます。
◆内科的治療
体重の減量や薬物療法もありますが、多く行われているのはCPAP(鼻マスク:持続陽圧呼吸療法)です。頭部固定のゴムマスクを鼻に装着し、ポータブルのコンプレッサーを使用して加圧した空気を人工呼吸器のように鼻から気道に送り込む方法です。これにより上気道の閉塞を防止し症状を改善させます。治療効果が高く熟睡感を自覚できますが、睡眠毎に使用することが必要で、出張や旅行時に持ち運ぶのに難点があるのと、毎月5,000円前後の使用料が掛かる、通院が必要、などが欠点です。
◆外科的治療
主には咽頭部のスペースを広げるように周辺組織の切除を行います。手術を伴うので入院が必要になることや、手術によって症状が必ずしも100%改善する訳ではないこと、数ヵ月後に症状が再発することもある、など欠点があります。
◆歯科的治療
スリープスプリントという装置(マウスピース)を製作し睡眠時に装着します。歯を抜いたり削ったりしませんので、いびき・睡眠時無呼吸症候群の治療法としてはファーストチョイス(第一選択)と考えられます。
●スリープスプリントとは?
上気道が狭められる理由の1つに舌の落ち込みがあります。
スリープスプリントは下顎を前に出すことで舌を落ち込まないように防ぐ役割があります。
これによりいびきや無呼吸を改善するのです。
スリープスプリントの利点には次のようなことが挙げられます。
但し次のような人には使用できない可能性があります。
●スリープスプリントの製作手順
まずは審査を行いスリープスプリントを入れるのに問題が無いかどうかチェックします。虫歯や歯周病の治療を必要に応じて行いますが、スリープスプリントを使用することが不可能と判断される場合もあります。
審査でOKとなりましたら、型取りをして約2週間後に完成です。型取りの際に医科からの紹介状(診断書)があれば保険適応になり、3割負担で7,000円前後の治療費となります。
完成後には調整の為に通院が数回必要になり、その後は3ヶ月毎の定期検診をお勧めしています。
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